第二子を妊娠したとき、つわりが急に重くなり、
思いがけず長期間仕事を休むことになりました。
体験談として残すことで同じように悩んでいる方の参考になればと思い、
当時の状況をまとめておきます。
7週から急激に悪化したつわり
妊娠7週に入った頃から、つわりが一気に悪化しました。
毎日嘔吐し、ピーク時には 寝返りを打つだけでも吐く ような状態に。
水すら飲めず、脱水の指標となる ケトン体も陽性。
ただ、当時通っていた病院は「なるべく自宅で」との方針で、
入院にはならず 2日に1回点滴通い をする日々でした。
途中からは氷をなめることで、ようやく少しだけ水分を取れるようになりました。
1人目との違い
1人目の妊娠でも毎日嘔吐はしていましたが、仕事はほぼ休まず継続できていました。
たまに遅刻・早退する程度で、自席が個室だったこともあり、
扉を閉めて横になりながらなんとか働くことができました(点滴は1度だけ)。
ところが2人目は全く違い、景色が揺れるだけで吐くほど体がついていかず、
働ける見込みがありませんでした。
急に長期で仕事を休む不安
急に休まないといけなくなったこと、
そして 「いつまで続くのかわからない」 という状況が精神的にも辛いものでした。
つわりが始まって1カ月半が経ったころ、一度だけ出勤してみたのですが、
駐車場から職場まで歩く数分でフラフラに。
その後さらに3週間ほど休むことに。
動くだけで嘔吐するようになった段階で、「出勤は無理だ」と自分でもはっきり思いました。
経口の吐き気止めは飲んでも吐いてしまい、医師からは
「しばらくしたら落ち着きますからね」
としか言われず、先が見えない状態でした。
家族のサポートに救われた日々
夫は完全在宅に切り替えてくれ、上の子の世話をすべて担ってくれました。
私はほとんど寝て過ごす日が続き、食べられるものも限られた状態。
ただ、なぜか メロンパンだけは食べられた 時期があり、夫がストックしてくれていました。
(賞味期限が短いので、余った分は夫が食べていたようです。)
上の子が
「お母さん、元気になりますように!」といつもメロンパンと氷を運んできてくれていました。
職場との調整で困ったこと
当初は「明日も休みます」「もう少し休みます」と流動的に連絡していたのですが、
上司からは
「いつまで休むのか見通しが立たないと、業務の調整が難しい」
と言われてしまい、確かにその通りだと思いました。
そこで
「今月中は休みます。来月のことは近くなったら相談させてください」
と伝えたところ、お互いにとても楽になりました。
復職後はそれなりに無理して出勤した
復職後も、体の調子はすぐには戻りませんでした。
食べ物や飲み物は少しずつ摂れるようになっていたものの、
歩くだけで息切れや動悸がする状態。
単純に、長期間ほとんど食べられなかったことでの栄養不足と体力低下だったと思います。
それでも、どうにか出勤し、学生対応などの「その場でしかできない仕事」はこなしていました。質問には直接応じることができ、パソコン作業も少しずつ進められました。
ただし、体の移動が必須となる実験は、復帰後も長いあいだ再開できませんでした。
研究室と実験室の行き来だけでもかなりの負担で、
結果として、実験系の業務は後回しにせざるを得ない状況が続きました。
妊娠5ヶ月を過ぎた頃から、嘔吐することは少なくなってはいましたが、
産休に入るまで、ずっと体辛く、産休に入ったときに心からホッとしたのを覚えています。
休職しなかった理由と、制度に救われたこと
幸い、私は裁量労働制で勤務しているため、総務からは
「自宅で少しでもメール対応などをしていれば、勤務扱いにして構いません」
と言ってもらえました。
そのおかげで、
- 有給
- 自宅でのPC作業(軽微なもの)
を組み合わせて、手続き上は 休職扱いにせず に乗り切ることができました。
もし講義期間や実習・卒論の対応時期だったら難しかったと思いますが、
タイミングに恵まれて何とか踏ん張れたと感じています。
おわりに
つわりの症状は本当に個人差が大きく、
重いときは「生きているだけで精一杯」という状態になります。
私の場合は思い切って長期で休んだことで、身体も気持ちもずいぶん楽になりました。
同じように仕事との両立に悩んでいる方がいたら、
「休む」という選択肢があることを、当時の自分にも教えてあげたいです。
どうか無理をせず、少しでも心身が楽な方法を選んでください。
